「そーそー。その性格がやっかいでねー?乱暴者だったり、甘えん坊だったり日によって様々。今日は無口と不良?系という相反する性格が混ざっちゃったみたいだね。」


そんな話を聞いて、何も言えなくなる杏也。なんか凄いという気持ちと怖いという気持ちがごっちゃになった気分だ。


「まー、性格も限られてきてるけどな。そんなに酷い性格はないし?」


「そうなんだ。⋯で、いつもの遊はどんな感じなんだ?」


すると、恋がまってましたと言わんばかりの勢いで身を乗り出して喋った。


「凄いんだよ!遊君はね、お掃除も家事もお勉強も、さらには運動も!何でもこなしちゃうんだから!しかも爽やかスマイル付き!巷(チマタ)では王子様って呼ばれちゃってる。」


意気揚々、自信満々、嬉々として話していた恋だが、はぁ、と深いため息をついた。