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目を開くと、周りはもう明るくなっていて、そばにはスマホ。見事に寝落ちした杏也は布団を軽く畳んでカーテンを開けた。

「う...眩し......」




目を擦りながらカーテンを閉め、またベッドの中へと潜った。が、直ぐに恋によって起こされた。

「もー!杏也くーん!?いつまで寝てるのー?」




ノックもせず、ガチャッと勢いよく部屋のドアを開け、ズカズカと入ってくる恋。寝起きだからか、恋の声がやけに頭に響いた。




「恋...うるさい......」


「うるさいって...!もう起きて!?十時だから!今日出掛けるんだから!!」



ガバッと杏也から掛け布団を剥ぎ取り、無理矢理起こす。




「ん〜...もうなにぃ......?」