「いや、って言うか普通、結婚式って色々招待しなきゃいけないし、お料理やら引き出物とかあるはずで」


「そういうの面倒だから。俺はバツイチだし。事後報告で葉書だけ出しておく」


「私の案内は!?」


「籍だけ入れたことにすればいいだろ??」


さすがにカチンと来た私は噛みついた。


「おっ!!女の子の夢をなんだと思ってるんですか!?」


「ふうん??結婚自体は反論なしか」


ニヤニヤする。


「う………」


はめられた!!
図らずもプロポーズを受けたことになってしまった!!


真っ赤になる。


ふわっ、と抱き締められた。


「大事に苛めてやるからな、これからも」


――――いい匂いだ。


………うう。


悔しいけど。
―――嬉しい。