私たちがやるのは、
源氏と、紫の上が久しぶりに
ゆっくり時間をとって
談笑している
だけど、源氏は、昔からずっと好きだった
かなわぬ恋の相手、藤壺を思い出してしまい、
涙する

という場面だ

感動間違いなし!

紘くんの演技、すごい上手だから




「源氏の君様、おかえりなさいませ」

私は、光也くんに合わせて、
お辞儀をしたり、入退場をすればいいことになってる

私が、こういう場では、
とっても緊張しちゃうから不安だって
話しをしたら、

「じゃあ、全部俺の真似をしてくれればいいよ」

って言ってくれたの

すっごい優しいよ!!


「今日は、仕事は終わった
紫の上のもとにいく」


「はい、かしこまりました
では、ごゆっくりください
食事は8時頃にお部屋にお持ちいたします」


光也くんがそう言って
2人で舞台裏に戻ると
役目を果たした私は
「はぁぁ」
そう言って座り込む


そんな私をみて、光也くんは
ハハッとわらい

「お疲れ様ー!
紫ちゃんが頑張った御褒美に
俺がメイクしてあげるー!」

そう言ってくれたのだ