「いいだろ、べつにー。」


そう言って、少しふてくされながらまた食べ始める野上くん。

「なかでも、イチゴが1番好きなんだよなー?」



──ドキッ。
──胸が高鳴った。


イチゴが1番好き──……?

一瞬、自分のことを言われたようでドキッとしてしまった。


だけど、共通点が見付かってなんだか嬉しかったのも事実で──。



「──…わりぃかよっ!」


またしても、からかい口調で言う浅井くんに、少しジャレ合いながら返す野上くん。


仲いいんだなぁ──。


そんな2人を見て、あたしは、ついつい笑ってしまった。


周りの皆も笑っていて
チャイムが鳴る頃には、皆で笑い合っていた──。