「15―イチゴ―」


──side苺──

恥ずかしい──。

また泣いちゃった──。


そんな恥ずかしさを隠すように、ハンカチで目を覆った。


優しい声が聞こえてきたかと思うと、携帯が震えた。


【あたしたち抜けるから、野上くんと楽しんでねっ♪】


春菜からのメールを何度も何度も見直した──。


───えっ?! 2人きり!?

顔を上げると、野上くんも携帯を見ている。


目が合った瞬間、状況を飲み込んだかのように苦笑いをし合った───。


ひとまず、映画館を出て

「ゲーセンでも行く?」と言った野上くんの誘いに頷いた。


映画館の近くにあるゲーセンまで、自転車を押して隣を歩く野上くん──。


触れ合うか触れ合わないかぐらいの距離でドキドキしている。