映画が終わって
少し明るくなった館内。
葵本は、自分の目をハンカチで覆っている──。
「──大丈夫?」
「うんっ。
ごめんね、感動しちゃったっ!!」
そう言って笑う葵本を見て、安心して俺も微笑んだ。
あれ──?
落ち合うことになっていたはずの章吾たちが居ない──……?
もう映画は終わったはずなのに──
気が付いたそのとき、
携帯がブルブル震え、サブ画面を見ると章吾からだった。
【俺ら抜けるから~♪
2人で楽しんでなー♪】
──はぁっ!?
章吾からのメールを見て、目を丸くして驚いた。
電話をしても留守電になる。
───……マジかよ。
いきなり2人きりになって、ヤバイぐらいにドキドキしている──。

