「15―イチゴ―」


映画が終わって
少し明るくなった館内。

葵本は、自分の目をハンカチで覆っている──。


「──大丈夫?」

「うんっ。
ごめんね、感動しちゃったっ!!」

そう言って笑う葵本を見て、安心して俺も微笑んだ。


あれ──?

落ち合うことになっていたはずの章吾たちが居ない──……?

もう映画は終わったはずなのに──


気が付いたそのとき、
携帯がブルブル震え、サブ画面を見ると章吾からだった。


【俺ら抜けるから~♪
2人で楽しんでなー♪】


──はぁっ!?

章吾からのメールを見て、目を丸くして驚いた。


電話をしても留守電になる。


───……マジかよ。

いきなり2人きりになって、ヤバイぐらいにドキドキしている──。