龍の神に愛されて~龍神様が溺愛するのは、清き乙女~

†*†




「葵……」


葵を連れて移り住んだ新しい社。

その社が建てられているのは、強い力を秘める神の森。

その自室で、皐月と葵は二人寄り添って眠っていた。

夜ふと目を覚ますと、皐月の腕枕で眠る葵の顔がすぐそばにある。

それがたまらなく嬉しくて、葵の頬をそっと手で撫でた。



あれから一週間。

やっと引っ越しも終え、余裕が出てきたばかりだ。

それでも、今までの一週間、夜だけはと二人でゆっくりと寄り添って眠っていた。

そばにある、温もりをもっと近くで感じていたかったから。


「でも、これからは日常だ」


そう、これからずっとこの土地で暮らしていくのだ。


「いずれは子も欲しいな……」


ずっと二人で暮らしていくのもいい。

しかし、やはり家族は沢山欲しい。

その子供達に囲まれて笑っている葵。

それを見てみたいから。


「ふふ、楽しみだ」


膨らんでいく未来図。

きっと、幸せだ。

幸せでないはずがない。


「葵……これからもずっと、私のそばで笑っていてくれ」


そう告げ、葵の顔にそっと自分の顔を近づける。

そして、精一杯の愛しさを込めて、眠る葵にそっと口付けた……。