もちろんそこにいるのは瑞輝で、私は瑞輝の引っ張りに従いスタートラインとは逆の方へと進んでいった。 「ここまで来れば誰も来ないだろ…」 やっと私の手首を解放してくれた、と思ったらそのままギュッと抱きしめられた。 「え…せん……」 「紘那、ごめん… 俺…紘那の辛い顔見てられない」 ますます瑞輝の抱きしめる力が強くなる。 薄いジャージからは瑞輝の心臓の鼓動がよく伝わってくる 「紘那…泣いていいんだよ。 辛い時は、泣けばいい。俺が全部、この胸で受け止めるから。 俺には弱いとこ、見せてよ…」