今まで当たり前にできていたことがどんなに幸せだったか… 自分がどんなに恵まれていたか… その時初めて思い知った。 でも、そんなことに気づいても、もう遅かった。 もう私は走ることが…できないんだ… 「これでいいか?」 「あ…はい、ありがとうございます。」 「紘那、体育行きたくないけど…きとっちゃん煩いから行こ〜。 にっしー風邪ひかないようにね〜」 瑞輝のサインが書いてある紙をギュッと握りしめ、私は葵と社会科資料室を後にした。