華「華那も行く!!」
秋「ダメ、お前トロいからバレる」
華「やだやだ怖い、行かないで」
泣き始めた華那子に、秋良は渋々一緒に行く事に了承する。二人で手を繋ぎ、足音を忍ばせる為につま先でゆっくりと歩き静かに階段をおりる。
リビングからは光が漏れていた
ウチはリビングに扉が無い造だったから、廊下に居ても会話は充分に聞こえてきた。
閉じ込めておくドアの無い部屋からは、オレンジ色の暖かい光がどんどん漏れていく
リビングの入口の一番近い場所にしゃがみこみ、秋良と目を合わせて口に人差し指を当てて縮こまった
聞こえてきたのは、今まで聞いた事ない母のヒステリックな叫びだった

