しばらくの沈黙のあと
はぁ、とため息が聞こえた
「どうして貴方はもっと器用に生きられないんですか?俺という人間を使ったらいいじゃないですか?」
その声はいつもと違い
呆れているような、
悲しんでるような
初めて耳にする声に胸が締め付けた
これで間違っていない
私のやり方、で…
『井内さんを使うなんて、私には出来ません。…けど、自分の気持ちに正直に生きたいんです』
そう、正直に…
わかった、と井内さんは
私に背を向け部屋に置かれていた収納ケースを手にしていた
『…井内さん、』
「…な、なにを…」
井内さんの戸惑う声
少し早くなった鼓動
井内さんの背中に抱きついた私
正直に、自分の想いを伝えたい
そう思い口を開いた

