時間があれば
井内さんはアパートへ来てくれる
私の用事関係なしに…
それでも私を優先にしてくれ
買い物にも嫌な顔せず
付き合ってくれたりする
…はたから見たら恋人だ
外にいるとき
何度か思ったことがある
…腕を絡めたい。
私は井内さんに
ちゃんと伝えなきゃいけないのに
伝えていない
あれだけ、嫌ですと言いながら
実際はもう、気持ちがあるなんて
あまりにも都合が良すぎるんじゃないかと、どうしても言えないでいる
『…っ、い、井内さん、お風呂は?』
「ん、そうですね」
そう言いながら
全く動こうとしない
まったく、と呆れながらも
井内さんの体温、鼓動が
とても心地よくて、安心できる
今までにない…
幸せなひと時であるのは確か
しばらくの間
私は顔を真っ赤にしながら
ドレッサーの前で抱きしめられていた

