映画館につき、映画を見る。


椅子に座ってポップコーンを口に入れてると、
口がパンパンになってしまい、その姿を見て白石くんが笑う。


「ははっ、ハムスターだ」


その言葉に、かぁっと真っ赤になってしまう。
恥ずかしい……。


「でもハムスター好きだから安心しろって、
あいつ、可愛いじゃん?」

そう言って私の頬をツンっと触った。



……ハムスター、か。




そして、映画が始まり、手を置いていると
その上に暖かい手が置かれた。



私は横を見ると、楽しそうに白石くんは微笑んだ。


手、邪魔だったかな?
どけようとすると、私の手をギュッと掴む。



「……え?」

驚くと、白石くんは、シーっと口元に手を当てた。



なんだろう、ドキドキするけど、白石くんの隣って、すごく居心地がいい。





そして、映画が終わり、今はカフェに来ている。あのまま映画見ていると感動シーンに入り、私は映画が終わったあとも泣いている。


「うっ、うぅっ……」

「おい〜、大丈夫かよ」



白石くんは、声をかけてくる。
私は泣き止むと、ハンカチを目に当てていた。


「泣き止んだ、良かった」


そう言いながらも、白石くんは、またこっちを見ようとしない。


私がずっと泣いてたから?



「白石くん…!」


私がそう言うと、びくっとして、白石くんは、
私のことを見た。


その姿を見て、私は「あ、」と声を出した。


だって、白石くんの目に泣いたあとがあるんだもん。


「やべっ、」

白石くんは、そう言うと、目をさっと隠した。


「な、泣いたの…?」

「……悪いかよ」


顔を赤くして白石くんはそう言う。


「悪くないよ、可愛い……!」

私は、そう言うと、白石くんは、気に入らなさそうに私の頬を掴んだ。


「可愛いって言われて、嬉しくねーよ」

照れながら言う白石くん。
そんな事言ってるけど、とても可愛いです…