今日もひとりせっせとお菓子を作る。 「でーきた!」 今日は紅茶味のクッキー。 いっぱい作ったから千明ちゃんにもあげよっと。 小花柄の少し気に入ってる2枚の袋にクッキーをラッピングしていく。 千明ちゃんは食べてくれるとして、椎名くんは食べてくれるだろうか? 口に合うといいけど…。 頑張って作ってるのだから、一口でも食べてほしいというのが私の望みだ。 「いってきまーす」 誰もいるはずのない、女子寮の私の部屋に挨拶して、私は椎名くんの部屋へ向かった。