*中津先輩*

クミはそう言って、あたしにさっきまで見ていたトーナメント表の冊子を手渡す。


そして、クミが指差すところには“桜の森東高等学校 中津悠人”という文字が。


その名前をあみだくじのように、勝ち上がった順に辿っていくと…。

なんと決勝戦に到達した。


「もしかして、さっきまで決勝戦で柴高の先輩の相手をしてたのって…」

「うん、その“中津先輩”って人みたいだね」