「やりたいこと、色々やってみればいいのに。」



「やりたいことかー。なんかあるかなぁ。親にもさ、いつもあなたは無気力だって言われるよ。今だって、親の作ったレールの上歩いてるだけだけど、このまま大学行って、親が納得するような会社に就職して、親が納得するような人と結婚して、って先が見えてる感じがしてさ、なんかそういうこと考えただけでうんざりするんだけど、道を外れていく勇気もやりたいこともないんだよね。」



「先のことなんて俺だって真剣には考えてないよ。親父の仕事は尊敬してるけどさ、あ、親父大工やってんの。俺もそれやりたいかって言われたらなんか違う感じもするしさ。でも今は目の前のことに一生懸命でいいんじゃないかなーって思ってるよ。小さいことでもさ。」



「うん。蓮はいつも目の前のことに一生懸命って感じする。なんか、エネルギーたくさん使ってて夜よく眠れそう。」



「くくくくっ。なんだよそれ!よく眠れそうって!俺にだって悩みくらいありますー。」



「何よ悩みって。」



「いや、いろいろあってそう軽々しくは言えませんー。」



「ないでしょ。」



「あるって、マジ!」



デートで話すこと色々悩んでたけど



蓮を目の前にしてそんなことは悩む必要がなかったんだと思った



私はいつも悩んでも仕方ないことを心配したり悩んだりしてるのかな



蓮と話しながらそんなこと考えたりもしていたよ