映画を観終ったあと、蓮が目を輝かせながら歩き出した



「猫バスがあるんだって!」



「猫バスか~!ふかふかかな~?猫バス乗るのってさ、小さいころの夢だったよね。」



「そうそう!夢だった!ってえー!マジか!」



そこには「小学生以下限定」の文字



「あ~ぁ。小学生以下限定なんだね。」



「マジかよ~~~!!小学生と俺、何が違うんだよー。納得できねーよー。」



ふてくされた顔で次々に文句を言う蓮




いつだって蓮は感情表現が豊かだ



「体重も身長も違うから無理なんじゃない?」



「なんだよそれー。ショックだわー。」



「残念だね。あ、でもさ。これ観に行かない?原画が見れるんだって。すごい貴重じゃない?」



「原画~?うーん。まーいいけど。猫バスショックだわぁ。」



「引きずってるね。笑」



「一か月引きずってやるー。」



「長っ。蓮に恨み買ったら長くずっと恨まれそうだよね。やだやだ。笑」



「呪ってやる~~!!呪ってやる~!」そんなことを言いながらゾンビのふりして追いかけてきた



「ちょっと怖いからやめてよっ。」



無邪気にはしゃぐ蓮はまるで小学生みたいだったね



あの日、私が無邪気に笑えたのもそんな蓮のおかげだった