「僕は出ていくことにする、リイ」

 夢から覚めた僕は、勝手に僕を夢から覚まして放り出した奴らの、後を追いかけることにした。


 どこへ?

 ここを出てどこへ行くの兄さま。


 リイが尋ねる。


 たぶん、僕も・・・・・・。


「探しに行くんだよ」

 世界を滅ぼすという僕の系譜と、アビスにある毒の果実の樹を探しに。



「たぶん、僕も・・・・・・白雪姫のように」

 魔女の毒林檎が食べたくなったのだろう。