またもやお得意のデクレッシェンド。
自信がないとどんどん声が小さくなっていくあたしの癖。
そして、すぐ下を向いてしまうのも。
「やばい。」
しばらくシーンとしてたこの状況に終止符を打ったのは、佐藤くんのこの言葉だった。
よく意味がわからなくて、顔を上に上げれば、さらに顎に手を添えられて上げられる。
「なんかさ。この心結の、緊張してんの?
うるうるした目を見てるとさ。
なんか色々やばいんだよね。」
「ふぇ?」
それはどういう意味?
キモすぎて背筋凍るとか?
もうここ最近、あたしの脳みそ上手く機能してくれない。
すぐパニック。
「なんで悲しそうな顔すんのー?
もう。立って。」
「え!?」

