冷たい雨の中


俺は家路に着いた



…のだが



どうゆうわけか門の前にはまたしても招かれざる客が立っていた。


『遅かったやん。』



赤髪のニセ関西人再び。



日付は今しがた約束の日に変わったばかり。



関西弁は付け焼き刃でも



せっかちな所は関西人そのものらしい。



『…お前いつからそこに?』



シュウジはニヤリと笑う。


『そやなぁ…。アンタが本条のとこのおっさんボコして走り去った10分後くらいやと思うで♪』






…!?





『…いつから俺を張ってた?』


シュウジは俺のリアクションに満足したのか更に頬を緩める。


『三日前からや♪逃げられたら困るさかいなぁ。まぁ心配いらんかったみたいやけど。』


…コイツ



心底タチが悪い。


『で?答えは出たんか?榊ジン君。』



聞くまでもないだろ。


『この3日間の俺の行動がお前への答えだよ。』


シュウジは首を2、3回縦に振る。


『もう思い残すことはない…か♪』



俺はシュウジを睨みつけた。


『いや…強いてもう一つあげるなら




まだお前を殴ってねぇ。』