夜が明ける。





昨日から今日にかけて


一日が24時間だなんて信じることが出来ないほどの長さだった。



言い表し難い疲労感



疲れていても眠ることができない自分の体を呪う。



…そう



思えば寝れなくなったのは兄貴が死んだあの日から。


深い眠りにつくと決まってあの日のことが夢の中でフラッシュバックされる。


いつしか俺の体は眠ることを拒絶した。




シュウジに与えられた猶予一日目


貴重な一日


俺はとりあえず学校に行くことにした。



理由?


そんなの決まってる。



俺の中でシュウジに対する答えは出てる。


…というか


その選択肢以外はない。


シュウジは『考える時間をやる』と言ったが



それは建前で


その真意を


『周りの人間にお別れを言う時間をやる』と俺は解釈した。



だから学校。


しばらく…


いや下手したら…


もう行けなくなるであろうことを予測していたから。

まずそんなヤバイ団体と行動して


しかも殺人犯を追うなんて

一日や二日で済む話じゃない。


一歩間違えれば…





俺が死ぬ。