「わかった。これから有馬を先生にしてあげる」


そう言い、あたしは立ちあがった。


「本当か!?」


有馬は目を輝かせて立ち上がる。


「本当だよ。だって、そうしないと成仏できないんでしょ?」


「あ、あぁ、まぁな」


目を輝かせながらも不安の表情を滲ませる有馬。


でもきっと大丈夫。


有馬なら教師という夢を自分の力で叶える事ができるはずだ。


あたしはまず有馬を教卓に立たせた。


そしてあたしを含めた6人は好きな席に座る。


「さぁ、授業を初めてください先生」


あたしがそう言うと、有馬は「え? 今、ここでか?」と、混乱した表情を浮かべた。


「そうだよ。学校にいるんだから、こんないいシチュエーションは他にはないでしょ?」


「それはそうかもしれねぇけど、いつものメンバーじゃなぁ。教科書やノートもねぇし」


そう言い、頭をボリボリとかく有馬。