あたしは相変わらずイジメられていたし、そんなあたしと彼が釣り合うわけがない。


そう言った類の事を言いたかったけれど結局あたしは何も言えないままで、彼はそのまま教室を出て行った。


その翌日だった。


彼があたしをイジメていた男子メンバーの中に仲間入りしたのは。


率先してあたしをからかい、罵声を浴びせる中心には彼の姿。


それを見ていて、あたしは少しだけ安堵していたことを今でもよく覚えていた。


ほらね、やっぱり男はそんなもんなんだよ。


付き合っていたらもっとひどい事をされていたかもしれない。


自分にそう言い聞かせて、ただひたすら、耐えていたのだった。