「言っただろう? ここにいる霊たちはみんな健康的で元気だって」


唯人がほほ笑みを浮かべてそう言った。


「規則正しい生活リズムは一番の健康法だ」


唯人が続けてそう言うので、あたしは驚いてしまった。


こんな幽霊たち、今まで一度も見たことがない。


「そう……かもしれないけれど……」


「そんな不思議そうな目でみないでよ。まるで俺らが変な幽霊みたいじゃん」


翔が頭をかきながらそう言った。


「ご、ごめん」


咄嗟に謝る。


けれど、誰がどう見たってこの人たちは普通の幽霊じゃない。


生きている人間となにも変わらない幽霊なんて、違和感ばかりだ。


「ま、明日からって言うなら僕らも今日はもう休もうよ」


大空はそう言い、大きな欠伸を1つした。


本当に眠そうに見えるから不思議だ。


「チホは宿直室で眠ればいい」