そう叫ぶと同時に飛び起きた。


心臓が破裂しそうなほどに高鳴っている。


外はジージーとセミの声がうるさくて、体中から汗が流れているのがわかった。


「夢……」


あたしはベッドの上でそう呟いた。


中学校1年生の時の夢だ。


高校3年生になっても、あたしは今でも時々あの頃の夢を見た。


胸が大きいことが原因でイジメられていた時の事。


あたしのひぃばぁちゃんも、おばあちゃんも、お母さんも、みんな胸が大きい。


昔からそういう家系なのだけれど、昔の時代よりも栄養が多く摂取できるようになったとかで、あたしの胸が一番大きくなっていた。


Gカップまで成長しているあたしは、仰向けで眠ってしまうと苦しくて、その結果あの忌まわしい夢を見る事になるのだ。


半そでのシャツの袖で額の汗をぬぐい、ベッドから起きだしてエアコンの前に立った。


涼しい風に心が落ち着いてくるのを感じる。


胸の谷間に汗が流れて落ちていき、あたしはそれを乱暴にぬぐった。


中学1年生のあの時は、偶然担任の先生が教室に入ってきてくれたからあたしは下着写真を撮られる事もなく無事に帰ることができた。