それからあたしたち3人は神社へ向けて歩き出していた。
一体どこにお寺があるのか、あたしにはわからなかった。
だけど、足は自然と行く方角へと進んでいく。
寺に近づけば近づくほど自分の意識がぼやけて来るような感覚だった。
『チホ』が消えて『マヤ』になっていく感覚。
「チホ」
それを察してか、時々和があたしの名前を呼び、逆側の手を握りしめて『チホ』を呼び戻してくれた。
それでも神社の石段を登っている頃には、あたしが『チホ』である感覚はほとんど消えかけていた。
長い石段は辛いはずなのに、まるで雲の上をふわりふわりと歩いている気分だ。
体から重力が消えて行き、あたしは脳の中から外を見ているだけの存在になって行く。
「チホ!」
和に強く名前を呼ばれた瞬間だけ、あたしは自分の体に戻る。
だけどそれもつかの間で、またふわりとした感覚に戻ってしまった。
どうやらあたしが出る幕は終わったみたい。
和にそう言いたかったけれど、もう自分の声も出なかった。
神社の境内に到着したのだ。
一体どこにお寺があるのか、あたしにはわからなかった。
だけど、足は自然と行く方角へと進んでいく。
寺に近づけば近づくほど自分の意識がぼやけて来るような感覚だった。
『チホ』が消えて『マヤ』になっていく感覚。
「チホ」
それを察してか、時々和があたしの名前を呼び、逆側の手を握りしめて『チホ』を呼び戻してくれた。
それでも神社の石段を登っている頃には、あたしが『チホ』である感覚はほとんど消えかけていた。
長い石段は辛いはずなのに、まるで雲の上をふわりふわりと歩いている気分だ。
体から重力が消えて行き、あたしは脳の中から外を見ているだけの存在になって行く。
「チホ!」
和に強く名前を呼ばれた瞬間だけ、あたしは自分の体に戻る。
だけどそれもつかの間で、またふわりとした感覚に戻ってしまった。
どうやらあたしが出る幕は終わったみたい。
和にそう言いたかったけれど、もう自分の声も出なかった。
神社の境内に到着したのだ。



