「なによ、いきなり」


「と、とにかく、お前は1人じゃない。なにかあっても、お父さんたちだけは絶対にお前の味方をする。わかったな?」


「……うん」


普段なら聞き流すような言葉が、ジワリと胸に広がっているのがわかった。


お父さんたちは本当は気が付いているのかもしれない。


あたしが学校で浮いた存在であることに……。


「じゃぁ、がんばれよ!」


片手を上げて背中を向けるお父さん。


「うん! あたし、頑張るよ!!」


その大きな背中へ向けてあたしは精いっぱいの返事をしたのだった。