「それなら、裕は大丈夫だな」


唯人がそう言うので、あたしは首を傾げた。


「悪霊の存在が珍しいなら、この学校に2体も悪霊がいるなんてありえないだろ」


「そうかもしれないね」


あたしはそう言い、ほほ笑んだ。


きっと裕は大丈夫だ。


だから日が昇るまで、もう少し待っていてね……。