「その扉はどこにあるの?」


「学校内に……」


その言葉にハッと息を飲んで、和を見上げた。


和は目を見開き、そして大きく頷いた。


一階の奥にあったあの教室のことに違いない。


「あそこになにがあるの?」


「……一緒に……一緒にいこう……」


裕はそう言うと、固く口を閉ざしてしまったのだった。