☆☆☆
色々な事をしていると日が暮れていくのはあっという間だった。
教室の黒板に書かれている心残りにはどんどん線引きがされていく。
残っているのは花火と、桜が見たい。
という2つだけになっていた。
「1日でこんなにも色々な事ができるんだな」
翔がそう言い、しげしげと黒板の文字を見つめている。
「すごいよね。あたしも驚いてる」
どれもがすぐに実行できそうな心残りばかりだったのがよかったようだ。
「あ~あ、明日までかかると思ったのになぁ」
翔は残念そうにそう言い、頭の後ろで指を組んだ。
「なに? まだ心残りがありそう?」
「……いや、残りの2つを経験すればきっと満たされると思う」
そうすれば、翔は消える。
元々の目的は果たされる。
「チホ」
翔があたしの頭の上に手を置いた。
それはなんの感覚もなかったけれど、少しだけ暖かいような気がした。
きっと、気のせいだけど。
「なに?」
色々な事をしていると日が暮れていくのはあっという間だった。
教室の黒板に書かれている心残りにはどんどん線引きがされていく。
残っているのは花火と、桜が見たい。
という2つだけになっていた。
「1日でこんなにも色々な事ができるんだな」
翔がそう言い、しげしげと黒板の文字を見つめている。
「すごいよね。あたしも驚いてる」
どれもがすぐに実行できそうな心残りばかりだったのがよかったようだ。
「あ~あ、明日までかかると思ったのになぁ」
翔は残念そうにそう言い、頭の後ろで指を組んだ。
「なに? まだ心残りがありそう?」
「……いや、残りの2つを経験すればきっと満たされると思う」
そうすれば、翔は消える。
元々の目的は果たされる。
「チホ」
翔があたしの頭の上に手を置いた。
それはなんの感覚もなかったけれど、少しだけ暖かいような気がした。
きっと、気のせいだけど。
「なに?」