君の隣




「待って。
香那。」


後ろから追いかけてきたのはバンドのメンバーだった。


「あいつ、冷たいこと、言ってたけど。
別に香那が嫌いとかでないからね。
気にすんなよ。」

「はい。」

「香那。
俺は待ってるから。
うちのボーカルはやっぱりお前しかいないよ。


何があったかは詳しく聞かないけど。


そうだなぁ。


伝えたい人がいるなら、伝える手段は言葉だけじゃないよ。」


「え…。」


「伝える手段なんて無限にあふれてるよっていうこと!」



そう言い残して私の前から立ち去った。