「大丈夫ですよ」

「そうか…じゃあ行くか」

「はい」


リードを引いて走り出す。

むーさんは流石と言うべきか、速い。

けどリードを引かなくても横に付いて走るってことは、相当調教が上手い証拠だ。

隣のココの走る姿を見て鼻血が出そうになったのを抑える。

今日僕が待ち伏せしたのはもちろん、池沢 隼人くんだ。

まず戦うには相手のことを知らなければならない。

というわけで、情報収集です。

とてつもなく眠いですが、任務は遂行しなければ…。


「―…そういえば井上って、箕鳥さんと仲いいよな?」

「え?まあ、そうですけど…」