「くるみ、今日ちょっと外に出かけないといけないんだ
だから1人でお留守番できる?」











「うん、お仕事?頑張ってね」








「…ありがとう、君だけが僕の癒しだよ
大好き、愛してる」








「うん、私も…」







そうして口付けをする。
とても自然に。







一人でお留守番するのは初めてだなぁ…







「じゃあ、行ってくるね」





「いってらっしゃい」








ガチャン…






わたし、いま、手錠してない





じゆう





だけど、外には出ない



ゆいくんのこと好きだもん

ずっとずっとずっとずっとずーっと、ここにいるんだから













ピンポーン








「はいー」





ゆいくんかな?忘れ物?
でもゆいくんなら、鍵持ってるはずだから自分で開けるよね











ってことは…


知らない人?







…なんだか怖い


けど、開けなきゃ






ガチャ







「宅急便ですー、お荷物届いてるんですけど…あれ、もしかしてお前…くるみ?」






あぁ、宅急便…
私のことを知ってるみたい







「…?どなたですか?」







「おま、くるみ…!?!?本当にくるみなのか!?!!
おばさんもずっと探してて…誘拐されたって…!!!!!!なにしてんだよ!!!」










「ええと…どーゆーこと?
あなたは誰なの?怪しい人?」








「俺はお前の幼なじみの海斗だよ!
忘れたのか…?」








あぁ、あのお隣さんか。











「…あぁ…あの海斗くんね…
わたし、今ここに住んでるの、最愛の人と。何を言われても帰るつもりはないから」







ちょっと強く言い過ぎちゃったかな?








「…だからってお前…連絡ぐらいしろよ。警察も動いてくれてるんだぞ?
俺だって大分探して心配して…」






「そっかぁ…じゃあ、海斗くんお母さんに伝えといてね。配達だよね、今ハンコ持ってくるね」








「…は?ちょっとまてよ。
…今、家の人いんの?その…最愛の人ってやつ」







「…ゆいくん?ゆいくんは今、お仕事なの。」








「…ゆいくん、って…
まさか、佐藤 唯人…ゆいとじゃねぇかよ!!!ここの人!!!」







「…知ってるの?」











「知ってるも何も、昔一緒に遊んでたゆいとだよ!!!覚えてねぇの?」










ゆ、い、と、く、ん。

あのゆいとくん?
可愛くて、弟のようでお兄ちゃんで。

結婚の約束もして

引っ越しちゃったゆいとくん?







それが、ゆいくん?