久々に思い出した。


彼が亡くなって、高校を卒業し、適当な理由をつけて東京に転がり込んだ。

地元で何かを見る度、切なくなる。


一つ一つの会話を思い出して、辛くなる。


それだけの理由で。


結局就職も東京。


地元を遠ざけてるだけ。


戻らないと進まないかもって


「……っ!

鈴木先生!」


「青山先生顔怖いよ?

授業なんかあった?」


「ううん、楽しかった。

ちょっと昔のこと思い出してただけ。」

「そっか。

俺も授業楽しかった!」



鈴木先生はきっと、彼とちょっと似てる。


人を安心させる力がある。


だから私はこんなに彼に心を開いたんだと思う。