(あ…朝霧っ?)
思わぬ人物の登場に、実琴は面食らった。
(朝霧が何でここにっ?)
すると、朝霧のすぐ後ろからバタバタという足音と共に別の声が聞こえてきた。
「大丈夫かいっ?その子の様子はッ?」
息を切らせて走り寄って来たのは、学校の主事さんだった。
朝霧は、その場でしゃがみこんで自然な動作で実琴(猫)を下ろすと、倒れている実琴の様子を伺っている。
「………」
「意識はないのかい?」
主事は、慌てた様子で朝霧の後ろから覗き込んだ。
「木から落ちたなら頭を強く打ってるのかも知れませんね。下手に動かさず、救急車を呼んだ方が良い」
「あ…ああ、そうだねっ」
主事は大きく頷くと、お尻のポケットから携帯電話を取り出して慌てて119番した。
少し向こうで電話している主事を眺めながら、実琴は途方に暮れた。
(何か、おおごとになっちゃった。どうしよう…)
そうして、ふと倒れている自分の姿に目をやると、途端に実琴は飛び上がって慌てた。
(やだっ!スカートがっ!)
裾が捲れていて、結構キワドイ。
実琴は、その捲れた部分を直そうと両手(前足)をわたわたさせた。
だが、上手く力が入らなかった。人のように握る動作が出来ないのだ。
小さな猫の手は、ただ布の上を虚しく滑るだけだった。
思わぬ人物の登場に、実琴は面食らった。
(朝霧が何でここにっ?)
すると、朝霧のすぐ後ろからバタバタという足音と共に別の声が聞こえてきた。
「大丈夫かいっ?その子の様子はッ?」
息を切らせて走り寄って来たのは、学校の主事さんだった。
朝霧は、その場でしゃがみこんで自然な動作で実琴(猫)を下ろすと、倒れている実琴の様子を伺っている。
「………」
「意識はないのかい?」
主事は、慌てた様子で朝霧の後ろから覗き込んだ。
「木から落ちたなら頭を強く打ってるのかも知れませんね。下手に動かさず、救急車を呼んだ方が良い」
「あ…ああ、そうだねっ」
主事は大きく頷くと、お尻のポケットから携帯電話を取り出して慌てて119番した。
少し向こうで電話している主事を眺めながら、実琴は途方に暮れた。
(何か、おおごとになっちゃった。どうしよう…)
そうして、ふと倒れている自分の姿に目をやると、途端に実琴は飛び上がって慌てた。
(やだっ!スカートがっ!)
裾が捲れていて、結構キワドイ。
実琴は、その捲れた部分を直そうと両手(前足)をわたわたさせた。
だが、上手く力が入らなかった。人のように握る動作が出来ないのだ。
小さな猫の手は、ただ布の上を虚しく滑るだけだった。



