高校に入学して、2ケ月が経過した。変哲もない、普通の学校。
あたしは、友達が一人もいない、ボッチ。
あたしはいつも、教室で、話をしている人たちを、見て聞いている。
クラスの人達は、あたしに近づいてこようとしない。恐れられている。
あたしは、いつも、怖い顔をして、メンチ切っているからだ。
あたしは、なれ合いが大嫌いだ。いつ、裏切られるかわからないからだ。
幼いころに、大親友だった人に、裏切られてからは、誰も信じることができないからだ。
あたしの名前は、龍玉神 亜愛衣。クラスから、ブラック・アイと呼ばれている。
女子A「ねぇ、このグロスよくない?あたし、これ欲しい」
女子B[どれ、どれ?あ、本当だ。うちも欲しい。でも、これ高くない?」
また、ファッションや、オシャレの話をしている。どこがいいんだよ。ブスがしても、いみねぇーだろう?って、また、心の中でおもっている、あたしがいた。
「はぁ~、だりぃなぁ~・・・うざったい。」
今日は、やけに機嫌が悪かった。荒れていた。
なのに、あたしにぶつかってきた。やつがいた。
女子D[それでね、昨日、街に行ったときに、モデルのスカウトされちゃったの?いいでしょう?」
女子C[うらやましいなぁ~」
女子D「あたしって、きれいだし、可愛いからねぇー、それは仕方ないよ。スカウトマンの目にとめてしまったんだから。美人って辛いよねぇ~・・・・アハハハハハ・・・それでね、スカウトマン・・・・キャッ・・・・あ、ゴメン!!あっ!」
女子C[ちょ、ちょっと、やばいよ?龍玉神さんだよ?」
女子D[あっ、ご、ゴメンナサイ。わ、わざとじゃないの?」
あたしは、ぶつかってきた女に、切れた。
「はぁ?わざとじゃない?だったら何?お前って、目はどこについているんだよ?その眼は、お飾りなのかよ?」
女子D[違います」
「ただ、謝ったら、許されると思っているのかよ?今日は、超機嫌が悪いっているのに、怒らせやがって!!さっきから何自慢に言っているんだよ?美人って辛い?だったら、思い通りにしてやんよ?」
あたしは、ムカついていたから、女の顔に顔面パンチを喰らわした。何度も何度も殴った。教師に止められるまで殴り続けた。
そして、生徒指導室に連れていかれて、教師に事情を話すように言われた。
だけど、あたしは、無言で何も言わなかった。殴った女は、病院に運ばれていった。
しばらく入院した。あたしは、1カ月の謹慎処分を受けた。
あたしは、余計に腹が立っていた。あの女、やってないことまで、校長や親に言いやがったからだ。あたしは、家から出るなって言われたけど、大人しく家にいるような性格してない。だから、抜け出した。そして、近くの公園を散歩して、世の中が腐っているって思いながら歩いていた。
あたしは、幼いころに、両親を亡くし、親戚に預けられている。両親は、爆発事故で殺された。たまたま、あたしは、友達の家に泊まっていたから、助かった。5人家族だったのが、一人になった。みんなから同情された。
夏に近づいていて、暑いから、いらだちをしていた。公園のごみ箱に八つ当たりをした。していたら、外国人に注意された。その人は、見た目は外国人の綺麗な女の人だった。
外人「何やっているの?そんなことしたら、駄目じゃないの?公園が汚れちゃうし、あなたの足も汚れちゃうでしょう?」
「うぜんだよ?外国人が日本に来て、日本語を喋っているんじゃねぇーよ!!」
外人「日本人も一緒でしょ?フランスに行ったら、同じようなこと言われるわよ?」
あたしが言ったことを、きれいに返されてしまった。
外人「ほら、ごみ箱にガラスの欠片が入っていたから、ケガしちゃったじゃない?治療してあげるから、向こうのベンチに行こう?」
あたしは、外人の笑顔に誘われるまま行った。そして、治療された。
あたしは、こんな親切な人に、出会ったのは、初めてだった。
外人「はい、これでOK」
「礼なんて言わないから。あんたが、勝手に腕を引っ張って、勝手に治療したんだからな。」
外人「別に構わないから。あたしは、ケガしている人や、困っている人をほっとける人間じゃないからね。」
「あたしは、人間じゃないから。」
外人「じゃあ、何かな?あたしには、あなたは人間に見えるんだけど?」
率直に返されてしまった。返答に困った。
外人「人間じゃないなら、宇宙人?それとも妖怪なのかな?こんな、綺麗な可愛い妖怪なら、嬉しいな?お友達になりたいなぁ~?」
外国人は、笑顔であたしの目を見て、率直なことを返してきた。
外人「どうしたの?」
返事をしないでいたら、心配された。
「なんでもねぇえよ。あんたなんなのさ?うちに、話しかけてきたり、親切にしたりして?」
外人「普通に、話しかけているだけだけど?ねぇ?あたなは、高校生?あたしは、高校3年生だよ?」
「えっ、マジ?大人と思った。」
外人「よく言われるの?」
「へぇ」
なんだよ。調子狂うな。この女一体、あたしに何したいんだよ?
外人「ねぇ?どうして、うろついているの?学校は?あたしは、創立記念日で、お休みなのよ?」
「謹慎処分で、停学中」
あたし、何言っているんだ?聞かれて、返しちゃった。普段は言わないのに。
外人「そうなんだね。何か悪いことしちゃったの?」
「ムカつくから殴ったんだ。モデルのスカウトされたって、自慢していた女に。そういう女、ムカつくし、腹が立つんだよ。それに、その日、叔母と大喧嘩したばかりだったから。余計にムカついていたから。それに、うちがしてないことまで言われて、1カ月の処分になった。」
外人「酷い、辛かったね?よしよし」
「なっ!」
いきなり、頭を撫でられた。
「なにすんだよ。」
外人「頭を撫でたんだよ」
「そんな事わかってるよ!」