―― ―――― ―――――― 学校へ向かう道にある桜並木はもうそろそろ散りかけていた。 これから新緑へとまた新たな色づけをする。 変わり行く、季節の移ろい。 その光景のど真ん中に私たちは生きているのかな。 手を伸ばせば、確かにある“温もり”――。 私はこれからもあなたの隣に居れたことを思い出になんかしない。 未来に繋げる。 最後なんかじゃ、ないから。 「――着いた……」