「お前のどこが 可愛い 乙女 だよ……あぃ痛い痛いごめんごめん早く離せよ。」


こいつ俺の首もとつねってきたんだよ。


ビックリするし痛いし最悪。


あいつ加減するってこと知らねぇからな。


ちょっと気になったことがあった。


しっかりは見てなかったが、誰かを描いてた。


凄く上手だった。


ただ、どことなく俺に似ていたようなそうでないような ───


俺の考え過ぎか。


あいつが俺の絵を描くとかあり得ないしな。


何考えてるんだろ俺。


もしかして……俺…


いやいやいやいやもっとあり得ない。


頭冷やした方いいな。


でもあの絵どうしても気になる。


また今度見よ。


フッと後ろを振り返ると美海が一生懸命消しゴムで髭を消そうとしてる。


俺はププッと笑ってしまった。