窓の外は晴れ





美「裕太…ちが……」




うまく声を出す事が出来ない…
でも違う…違うの裕太お願いだから……

円衣裕太に貰った蝶のネックレスを思い切り握り締めた




佐「…帰って頂けますか?
売名行為、申し訳ありませんでした。後はこちらで別れた事にしておきますので…」



本「ふざけないでくださいよ…
この事はきちんと社長に報告させてもらいます。
もう二度と、裕太と一緒に仕事はさせない。プライベートでも絶対に近づくな。わかったか!!!!」





本田さんは床に座り込んでいる私に怒鳴ると「帰るぞ」と円衣裕太の腕を掴んだ

円衣裕太は私から一度も視線を外さなかった。私は深呼吸をし、円衣裕太に向かって言った




美「裕太…違う……違う…信じて………」




私の目からは涙がぼろぼろと流れた
それを見た佐々木は小声で「いい演技だ…」と鼻で笑った

それに円衣裕太と本田は反応した



やめてよ…演技なんかじゃない…




美「裕太…」




私を見る円衣裕太の顔は、とても冷たく悲しそうで怒りで溢れているのに、なのにどこか愛しさも感じるような何とも言えない瞳で私を見つめ続けた

裕太……お願いだから
そんな顔しないで…。





裕「……嘘だったのか?」





円衣裕太は静かにつぶやくと事務所から出ていった。

後ろ姿を引き留めようとした時、鞄からマフラーが少しだけ見えた


追いかける事は出来なかった
私はその場に泣き崩れた