窓の外は晴れ





富田の車が向かった先は、都内でも1番大きなX病院だった
車を降りると私と富田は走って受付まで行った




富「あの、ここに円衣裕太が運ばれてきましたよね?
今どこに?」



震える私の代わりに、富田が看護士に訊いた




「申し訳ありませんが、…身内の方以外は何も話すなと言われています。」




富「身内だよ!美織は!こいつは、円衣裕太の一番大事な奴だ!」




富田は大声で叫んだ
私は富田を見た…
"円衣裕太の1番大事な奴…?"

その時、後ろから呼ばれた






紗「…瑞乃さん?!」



美「……さ、紗保さん…」




振り向くとそこに居たのは、息を切らした紗保さんだった。

紗保さんを見たら堪えていた涙が一気に出てきた。
倒れ込みそうになる私を紗保さんは抱きしめ、紗保さんも泣いた。




紗「良かった…私、あんたの連絡先知らなかったから…ここに来てくれて良かった…!!」



美「紗保さん…ごめんなさい
ごめんなさい私のせいで…裕太が」




取り乱す私に、紗保さんはかける言葉がないとでもいうかのように私を強く抱きしめ続けた




本「……紗保!」




騒ぎを聞きつけたのか病院の奥から出てきたのは円衣裕太のマネージャー、本田だった。

本田は私を見るなり顔色を変えた。




本「…何故あなたがここに?」