窓の外は晴れ





美「…紗保さん、私が初めて裕太に会った日…その日に私は、マネージャーから売名行為の話を聞いていました」



紗「…嘘でしょ…?」



美「…本当です。
初めは売れる為ならって思ってたし、まさかそんな凄い俳優が私なんかを相手にするわけ無いって…どこか軽い気持ちで裕太に近づいたんです…」



紗「……。」



美「なんとか連絡先を交換して…
でも騙すつもりだったのに、仕事のつもりだったのに…いつからか裕太から連絡が来るのが凄い嬉しくて…楽しみで…
仕事してる時も裕太の事、考えちゃうようになって…
気付いたら裕太の事が好きになってた」



紗「…それで?」



美「最初はこの気持ちに気付かないフリしてた…
仕事だって…演技してるんだって
だけどどんどん隠せなくなって好きで好きで仕方無くなって…
でも私が気持ちを伝えれば…事務所のいいように使われるって思って…裕太に迷惑かけたくなくて気持ちを隠した」



紗「…ゆっくりでいいよ。」



美「…それから裕太から好きって言ってくれて凄い嬉しかった。幸せだった
それと同時に、罪悪感でいっぱいになった…。私は騙すつもりで近寄ったような女なのに…って。だけど、裕太への気持ちを抑える事が出来なかったの…」