窓の外は晴れ





ーーーーー


佐「美織…頼むから飯、食ってくれよ。
お前もう4日も何も食べず飲まずでそうやって泣き続けて…死ぬぞ」



美「……」



佐「仕事は暫くキャンセル、オフにしたから…ハワイでも行くか?少し日本から離れるか?」



美「……」




雑誌もテレビも恋愛報道から4日も経っているのに、1日に1回はその事についての放送がある




佐「美織…ポカリだけでも。一口でいいから飲んでくれって」




ソファーに丸まって寝転がっている私を、佐々木は無理やり起こす

その時、事務所のドアが開いた


そこにいたのは、紗保さんだった

紗保さんは高いヒールを響かせながら私の前まで来ると、フラフラの体を無理やり立たせた

そして思いっきりビンタをした

力の入らない身体は衝撃をモロに受け、私はソファーに叩き付けられるように座った





佐「な、何するんだ…」



紗「ちょっと、瑞乃さんと二人にしてくれませんか?」



佐「……。」



美「…佐々木さん…」





消え入りそうな声で私が言うと、佐々木は渋々事務所の外に出た

佐々木が出ていったのを確認すると紗保さんはソファーにドカリと腰をかける




紗「何やってんのよあんた…
裕太に傷つけといてこの有様?!何よそのヒョロヒョロの体は…馬鹿じゃないの……」




私は何も言い返せずに涙だけが流れた
紗保さんに叩かれたほっぺが痛い




紗「…あんたはこれでいい訳?
大体は裕太から聞いたわよ…ねぇ、私はあんたが裕太を利用する為に裕太と一緒にいたとは思えない。

さっきまで殺してやろうと思いながらここに来たけど…今のあんた見たら…どう見たって裕太を騙してたようには見えない話なさいよ!本当の事!」



「………」私は静かに首を横に振った



紗「なんでよ?
あんたそれでいいわけ?
別にあんたがいいならいいわよ!
裕太は私が幸せにするから」