『今日は煌暉くんの"お誕生日"を理由にしますけど……
私は煌暉くんが大好きなんです。だから望まれなくても触れたいという思いはいつだって持ち合わせてるんですよ?……いつもはそれが恥ずかしくて出来ないだけです』

「………………」



大胆モード継続どころか、その大胆発言に、今度は俺の顔が一気にのぼせ上がる。

自分の口元がニヤけてくるのがわかり、それを隠すためにこぶしを作った手をそこに当てた。


その俺の様子にハッとした表情に変わった紫音。


その瞬間、またその顔がまっ赤に染まった。



『あの……今のはですね…聞かなかっ「しっかり聞いたから」



紫音が弁解の言葉を言い終える前に、

俺はそれこそ聞かないよ。という意味で言葉を被せた。



『でも「それ以上喋ったら塞ぐ」

『……………』



その二度めの被せ言葉に紫音は押し黙り、唇をキュッと引き締めるのが俺の瞳に映る。


その様子も可愛くて、俺はやっぱりそこを塞いでしまった……