【野いちご版】やっぱり君にはかなわない〜花と光と奏でSS

「酒入りって……トリュフだから香り付け程度じゃないの?」

「それでも…多分ダメなんだよ……

ほら、紫音。出して」



俺は母さんへそう言い、紫音の顔を覗き込みながら、もう一度紫音へ言った。


そのやり取りに何事かと思ったのか、兄貴達もキッチンへ来たのがわかったけど…



「紫音?な?」

『もう飲み込んだよ。だから、もう一回言って?』

「え?」



遠ざけていなかったカウンターの上の箱の中から、またそれを取り出した紫音が口の中へそれを放り込んだ。


まさかの行動に驚いたのもつかの間……


それ以上の驚きが俺に降りかかる。




『ここに出す』




紫音の指先が俺の唇へと触れ、そのまま顔を近づけてくる。


俺は思わず、その紫音の口元を塞いだ。