「はい。返品」

『……………今のは返品って言いません』

「そ?
でも、今の方法でしか返さねぇよ」

『意地悪ですね』

「意地悪な俺はイヤ?」

『………ズルい』

「ハハッ 眉間にしわ寄ってる」

『……………』



煌暉くんはそう言うと、その部分にそっと唇を触れさせた。


そして私の目を覗き込み、フッと微笑むと…



「好きだよ」



その言葉を囁いて、唇にも優しいキスを落とした。



それを…

いつにも増して甘く囁いてくれたのは…



煌暉くんが、本来のバレンタインデーの風習を知っていたから…なのかもしれない……











「それ。俺からのバレンタインな」



キスの合間に手のひらをそっと包まれていた私は、

ゆっくりと…そこを開いた……





それは……ヒミツ。