『煌暉くんって……何者ですか?………ズルい…』
「え!?何で?」
『だって……何でもわかるって………』
「ハハッ 紫音限定だし。だから何でもわかるんじゃなくて、わかりたい。それだけだよ」

そう言ってまた笑みを深めるから、私にちょっとした対抗心が芽生えてきた。

『でも“星つながり”はママと私だけじゃないですよ』
「え?」
『煌暉くんも名前にそれが示されてます。もちろんご自分の名前だからお気づきかもしれませんが……どちらも“かがやく”で私にとって唯一“煌(きら)めく暉(ひかり(光))”ですから』
「………………」

私がそう言うと、煌暉くんは黙って、手のひらでその口元を隠してしまった。そしてゆっくりと瞼を閉じたかと思うと、少し角度の変わった顔でその瞼を開いた。

「ヤバいって……俺が歓喜してどーすんの……」

そう囁く声が聞こえたけど、私はその意味がよくわからなかった。

『煌暉くん?』
「紫音、あとで覚えてろよ」
『へ?』
「今はいい。あとでな」

その言葉の意味もやっぱりよくわからなかったけど、

『煌暉くんありがとう。大好き』

私はさっきの“星つながり”の話が嬉しくてその気持ちを伝えた。

「……マジで覚えてろよ」

だからか、煌暉くんが顔を少し赤らめて、ボソッとまた囁いた。