結城先輩は莉音の頭をなでる。

むぅ。

僕がほっぺを膨らませていると、莉音が僕に気づいて、


「結城先輩、やっぱいいです。私はこっちがいいです」


っといって

ギュウと抱きついてきた。


「えっ、と…ど、どうしたらいいかな」

「ギュウってしてくれたらいいよ?」

「えっ///」

「嘘だよ。ふふっ、真っ赤。

いこ?」


さっと離れて、僕の手を握って歩き出した。


「うん。準備もしないとだしね?」

「あっ、忘れてた。帰る気だったのに」

「残念。さっさと終わらして帰ろう?」

「うん!」


「あのさ、毎回言うけど俺のこと忘れないでくれる?」

「ごめんなさい」


グラウンドに帰ったら、

怒られて莉音の涙のあとに気づいたのか

心配されてもう準備が終わったから帰っていいよって。

素直に帰ってきました。