目覚めると隣には少女の姿があった。


美しかった黒髪と服と肌はおかしな程変色していた。


驚き我が身を見ると同じように黒と紫のどす黒い色に変わり


毒々しいオーラが放たれていた。


『起きろ』


その一声で目覚めた彼女もまた自分と似たような表情だった。


「こ、れは」


『私も分からない』


もしや、半信半疑で力を出した。


密度が何倍にも濃くなっていて力もそこ底が見えてこない。


仮説が確信に変わった。


『お前が私の特別な存在なのだろう。


毒に染まったお前もまた美しい


私と契約しないか。』


「え、」


驚く彼女の気持ちもよく分かる。


あり得ないとされていた伝説が身をもって確信に変わったのだから。


『勿論人間と交わることで解消され消される。


だが、お前のことは何度も抱ける。お互いに力を共存し合って生きることが可能だ。』


「是非、私に力を下さい。お願いします。」


『契約成立だな。宜しく頼む』