冷たいあたしの王子様





「教えてやろうか?」




……え?今、瞬くんなんて言った?



“教えてやろうか?”



な、何を…?



もしかして…勉強!?



この話の流れから言ったら、勉強しかないよね…?




「え、ほ、本当!?」



「なわけ。俺が教えるなんて面倒なことするわけねーだろ。」



「あ…そ、そうですよね。」




淡々とあたしにそう言い終えると、また読書を始めた瞬くん。



瞬くんがそんな優しいことを言うわけないよね。



…なんて、頭ではしっかりと分かっているはずなのに、何故か悲しくなってしまう自分がいて。



でも、だって…もうすぐ夏休みに入るんだもん。



夏休みに入ってしまったら、もうこんな昼休みの時間はなくて、この木のベンチに座ることも約1ヶ月ないんだもん…